#13 ボーマス18 「fines EP / whoo」ジャケットデザイン
遅まきながら。
11/19に開催された「THE VOC@LOID M@STER 18」内、s10rwブースにて頒布されたアルバム「fines EP」のジャケットデザイン全般とクロスフェードデモを担当いたしました。
「ice」でコラボレーションしましたwhooさんの新譜になります。共同作品「ice」も収録されております。
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「fines EP」(ボーマス18頒布/新譜 通販¥1470)
1 fines
2 ice
3 カラ、カラ、カラ
4 虹
5 gimme
6 晩夏、曇
7 ameto
8 The Forgotten Song / acoustic (vo.KK)
Music / Lyrics : whoo http://s10rw.net/whoo/
MotionGraphics / Lyrics(#2 ice)/ Design : eau. http://lamer-e.tv/
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クロスフェードデモはこちらになります。
音楽との調和を活かし、音楽を映像が阻害しないよう雰囲気で魅せる、非常に感覚的なデモに仕上がったと思います。かなりお気に入り。
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そんな「fines EP」ですが、11/20からとらのあなWebSiteにて通販を開始いたしました。また一部のとらのあな店舗にも若干数用意されているようです。
通販Webページはこちらです。クロスフェードで興味を持たれた方は!是非!ポチっと購入ボタンを押していただければ!よろしくおねがいします!
http://www.toranoana.jp/mailorder/article/04/0030/00/74/040030007453.html
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以下、ジャケットデザインの画像サンプルとデザインの話。
デザインにあたって
FRENZ後にiceの打ち上げと称しwhooさんと二人で焼肉に行った際に「今度のアルバムのデザインお願いします!」というお話をいただき、「なんと光栄な!」と思いながら快諾いたしました。
「えあうさんのデザインならば紙ジャケットでしょう!」という要望に応えて「じゃあ紙ジャケット映えするデザインってどんなものかなー」と考えた結果、「焼け焦げた紙」というイメージがまず最初に思い浮かんだため、そこを発端にデザインとテーマとの関連性を煮詰めていきました。
表題作「fines」のテーマが「区切り」であり、「無音/音の境界線」「空/地面の境界線」などを扱う楽曲とのことで、そこから、「『焼け焦げた紙』という瞬間性を持った出来事が、二つの世界を区分していく(あるいは漸次的にその境界を失わせていく)」というインスピレーションを得て、また個人的に「fines」を聴いて「幻想的な蒼天」「天球の回転」「惑星の周回軌道」といったインスピレーションを得たため、これらのインスピレーションを組み合わせたデザインのラフスケッチがすぐに頭の中で決まっていきました。
「紙が焼き焦げていく」という現象は、瞬間・刹那的現象であり、見る者に退廃的で横暴な印象を抱かせます。
いま、天球の周回軌道や、星図が描かれた絵画が、焼け落ちて消えようとしていく。これらのモチーフは、自然現象が包含する物理的法則による論理的、抽象的、そして厳密な概念といったようなものを隠喩しています。
そして、いまにも焼け落ちそうな、前述の理論を司るモチーフ群の下から現れるのは、消印が押された手紙。この手紙は、感情や、絵画的・現実的な印象を抱かせる、不定形でノイジーなものを隠喩しています。
論理性に支配される崇高な世界と、感情を司る享楽的・主観的な世界が、焼け落ちる紙、という刹那性・暴力性の中で、ギリギリのバランスで対峙している。
ロゴスとパトスの相克ともいえる瞬間を、幻想のフィルタを通して写し撮ったイメージです。
実物を手に取ると、紙ジャケットの質感と相俟って、思った以上に本当に素敵な仕上がりになっております!モニターでは全然実物の質感が出せていないので、是非お買い求めの上ジャケットを触っていただければと思います……!
……なんかここまでやっちゃうとPV作りたいなあ、とか思ってしまうのだけれども!時間あるかなあ……