#08 最近の動向

お久しぶりです。例によって精緻にして数奇なるダイアリの放置プレイで各界の注目を一身に受けるeau.です。いや…どうしてもtwitterがあるとね……
というか「tears of overflowed bits」のあとがきを書こう書こうと思いつつ見事に三ヶ月。怠惰の権化。いや違うんです!きっと時間が経って醸成されるものもあるに違いない、という意向の下で! ……いやごめんなさい近いうちに書きます……

以下最近の動向。最近は映像から離れていろいろな方面に手を出しています。

新PC+Adobe MasterCollection CS5購入

遂に!遂に!手に入れることが出来ました!ウワァアァァ!!
PCはCore i7にメモリ16GBという破壊的なスペックのものを組んでいただきました。モニタも一挙に23.6インチに。これでキーフレーム一個に30秒の呪縛から脱出できる!ゥワアァアァアァァァ!!
いや本当に昔のソースを開いたりいろんな.swfを大画面表示したりして感動しています。emさんの「xync "concept movie"」を大画面高画質で見られる幸福。

そしてMasterCollectionですよ。AfterEffects!PhotoshopIllustratorInDesignDreamweaverFlashもCS5に。お前の姉ちゃん新型CS5だな!C!S!5!C!S!5!…すみません取り乱しました。

最近はAfterEffectsを懐柔させようと必死に努力しております。エフェクトの各パラメータが豊富過ぎて逆に取り扱いが難しい、というか各操作があまり直感的でないので手懐けるのになかなかコツと慣れが要りますね。精進します。5月中に習作を兼ねた作品も作りたいな、と思いつつ…

ただ我が相棒であったswift3Dが使えないのが辛いですね。ベクターで吐き出してくれるから便利なのに。何で使えないかってプロダクトキー紛失したので自業自得なんですが。うわー。
PhotoshopIllustratorは触るの前提として、PremiereやInDesignDreamweaverなども機会があったら触れてみたいですね。いろいろとスキルを広げていければと思います。

Tonica

ちょっと前から東京大学で立ち上がったメディアアートサークル「Tonica」の方に参加しております。某炭酸飲料と一文字違いですが多分ネーミング的にはこっちが先です。
自分自身は東大の学生ではないのですが、中心人物の一人であるid:quolcに勧誘されて、メディアアートのサークルというだけでもう間違いなく面白いだろうし、昔からずっと是非とも彼と一緒に何かを作りたいと思っていたこともあって、ひっそりと末席に佇んでいます。

各自がメディア・アート周辺の知識や技術を持ち寄り、共有し深化させ、それを各個人のクリエイションに還元させようという、「知的出会い系」のコンセプトの下で活動しています。
本格始動してから三ヶ月くらいの間でも、プログラミングや電子工作、映像制作やデザイン、パターングラフィクスの自動生成やキネクトハック、社会数理学などなど各人の興味のあるさまざまなベクトルの話を聞けて非常に面白い環境になっております。

そして5/28、5/29に東大本郷キャンパスで行われる五月祭でTonicaが出展する作品の方に関わらせていただいております。
主に企画発案者の持っているコンセプトを具体化させて、プログラマが実装出来るようにするためのデザイン面での橋渡しの役目です。具体的にはAEでデモを作って「これってこういう変数を使ったこういう仕組みで動いてるんだけど、これProcessingでインタラクティヴ性を加えて再現できない?」と聞いて「これこれこういう風にやれば出来るよー」みたいな擦り合わせをしています。楽しい。

詳細は追って掲載することになると思いますが、マルチタッチディスプレイを用いた作品などインタラクション性溢れるものを予定しております。是非お越しください。

文学フリマ

6/12(日)に開催される文学フリマにて「何か書いてみませんかー」とお誘いを受けて25,000字程度の小説を寄稿しました。
これでnovelのページを更新することができる……こちらも詳細はまた情報が来たら掲載したいと思います。

高校の頃は文化祭の文芸誌やらなにやらでいろいろ書いたこともあったのですが、まともなイベントでは物書きは初めてで、かなり震えながら執筆しておりました。
とことん慎重に慎重に書いたら、結果的に形はいいけどあまり中身がない感じになったとか。どうしよう。でも続き物にしちゃった。どうしよう。いまから頭を悩ませております。

美術展や映画

最近もさまざまな美術展を巡ったり映画を見たりしております。

最近の美術展のうち、最も衝撃的で最も心奪われたのは、森美術館で開かれていた、小谷元彦「幽体の知覚」展。
血液を用いたシャボン玉を吹き、壁に当たったりシャボン玉同士が衝突したりして破裂する様子をスローモーションで再生し、死生観と表現を重ね合わせる映像作品。ラズベリーを両手で握り潰した白いワンピースの少女が横たわる写真を並べ、遠目からだと手首から先が切断されているように見える写真群。白い彫刻の周りにアウラや空気の流れを可視化させたかのような白いオブジェを付けて空に浮かせ、幻想的な浮遊感を演出する彫刻「Hollow」シリーズなど。
「痛覚」や「変容」をイメージしたその作品群どれもが自分の好みのど真ん中を衝いてきて、発想を具現化する、その発露のプロセスみたいな部分が非常に、非常に衝撃的でした。

あとは東京都現代美術館で開催されていた「世界の深さのはかり方」展、国立新美術館での「メディア芸術祭」や「シュルレアリスム展」なども印象深く面白かったです。特に「メディア芸術祭」で上映されていた「rheo -5 horizons-」が鮮烈で幾度となく見返しました。あのどこまでも削ぎ落とされて洗練されたノイズとデジタルの演出。真似てみたい。あとはamazarashiの「夏を待っていました」のPV。とてつもなかった。

映画ではラース・フォン・トリアー監督による「アンチ・クライスト」が本当に凄かった。
http://www.antichrist.jp/
冒頭のモノクロ、スローモーションの映像美に心奪われ、そして段々と凄惨で行き場のない苦しみの中に没入し、正直耐え難いまでに辛い表現が多く、頭の中では直視するのを拒もうとするのだけれども、その表現の一枚一枚があまりに美しい画なので魅入ってしまう。
シアターを出た後に打ちのめされたような、本当にどうしようもない程にやるせないというか、主題的には絶望ではないのかもしれないけれども、ある種の絶望感が怒涛のように押し寄せてきてしばらく何も食べられなかった。いつかまた劇場で見たい映画だけれども公開してくれるかどうか。

あと「キックアス」と「ゾンビランド」の二本立てなども見に行ったのですが、「キックアス」は周りの評判の割には何か面白みがないなー、と思ったけれども「ゾンビランド」がとてつもなく面白かったです。あれはゾンビ映画じゃない。ロードムービーだ。

そんな感じの生活を送っております。
今年は面白いものにいろいろと手を出してみたいと思います。